カスパル
PL:ナギ/秘教の隠者(原典p.50-51)
- HP
- 1 オーメン2 50s
- 武器・防具
- ナイフ d4、防具なし
- 装備
- 大袋、薬箱(7回分)、25sの上質な香水、不浄の巻物「ルーシィ・ファイアの浮遊」
- 特技
- 見えざる学院の入門者(1日1回、使い捨ての巻物をd2枚呼び出す)
RUUMIS/屍神の腹腔
このリプレイは、シナリオの展開と結末をすべて含みます。PLとして遊ぶ予定の方は、読まないことをおすすめします。GMとして遊べるか判断したい方、遊び終えた方向けのプレイ例です。
シナリオ本体は、TALTOで配布しています。
GM・囲みのナギソラテツ……ボイスチャットでの発言(囲みの線は、ナギが実線、ソラが二重線、テツが破線) / キャラ名……キャラクターとしての発言 / 左に縦線のある明朝体……NPCの台詞 / かすれた手書きの文字……死にゆく脳の囁き
枠つきの文字……チャットに出たダイスの結果 / 赤線の段落……本文にないGMの裁定
こんばんは。今日は『RUUMIS/屍神の腹腔』です。腐敗、体液、融解、感染、ゴアの描写があります。きつい時はいつでも止めてください。キャラ作成はルールブックのp.18-24で。
ナギ:クラス 1d6 > 3(秘教の隠者) ソラ:クラス 1d6 > 1(牙を持つ脱走兵) テツ:クラス 1d6 > 1(被り)、6(オカルトハーブマスター)
(20分後)
隠者カスパル。【存在】+3で、パワーは今日5回使える。……【耐久】5で、HPは1。
1……。
その代わり薬箱を持ってる。【存在】+4回分だから、7回使える。
脱走兵のリーゼです。HP3で、中装の鎧と「ガルゲンベックの薄汚れたシミター」。攻撃も防御もDR10になる曲刀です。あと、犬がいます。
薬師のオスカー、HP4です。剣と、爆弾が一個あります。
爆弾を持った薬師か。
初期装備の表で出たので……。
PL:ナギ/秘教の隠者(原典p.50-51)
PL:ソラ/牙を持つ脱走兵(原典p.46-47)
PL:テツ/オカルトハーブマスター(原典p.56-57)
導入を読みます。
数日前の夜、地の底を這うような地響きが、ガルゲンベック市壁の外から伝わってきた。
朝、壁の外には、巨大な『何か』の死骸が横たわっていた。
落ちてきたところを見た者はいない。這ってきたところを見た者もいない。
あまりに大きい。そして、すでに腐っている。獣の死体というより、昨日まで存在しなかった地形に見える。
皮は鉛色にくすみ、あちこちが裂けている。
裂け目からは腐敗の熱気が立ちのぼり、ハエの羽音が空を埋めつくしている。
都はここ数日、ひどい死臭で眠れていない。双頭のバジリスク派の司祭たちは、この死骸を焼くことに決めた。
火を放つのは、いまより二度目の夜が明けた朝。
あれだけの腐肉を焼くには、まだ薪も油も足りていない。誰も、この死骸の名を知らない。
だが鼻の欠けた隠者が、いにしえの聞き取りにくい言葉でこう呼んだのを、お前たちは聞いた。
『RUUMIS(ルーミス)』
その言葉は、『死体』を意味している。
昨日の夕方、ガルゲンベックの酒場。三人のテーブルに、法衣の女が銀貨の袋を置きました。
司祭団のヘルヴィだ。二度目の夜が明けるまでに、あの死骸の眼を持ち帰れ。150s払う。……我々は中には入らん。何があってもだ。
眼、ですか。どこにあるのです。
頭のどこかだろう。死体の中のことは、中に入る者が考えろ。
もう一つ、中へ入る理由をd4で。
ソラ:1d4 > 4
酒場を出たところで、鼻の欠けた隠者がリーゼの前に立ち塞がります。濁った目で、リーゼだけを見て。
目が、お前を待っている。
……は?
それだけ言って、隠者は人混みに消えました。
メモしました。「目がお前を待っている」。……依頼も「眼」ですよね。
気味が悪いな。いい導入だ。
外
翌朝、死骸の足元です。読み上げます。
近くの住人や雇われたゴロツキたちが薪を積み、油の樽を転がし、司祭団が市壁側の道を封鎖している。地形と見紛う肉塊の前には試しに少し燃やしたのであろう、灰が散らばっている。どうやら生半可な火では焼けないようだ。二度目の夜明けまで、燃料を積めるだけ積む気だ。司祭団は中にまでは入らない。何があっても入らない。適当なごろつきを雇ってあらゆる隙間に薪と油を仕込んでいく。
見た限り、この珍しい死体を当てにした商人や錬金術師なども集まってきているようだ。
どうしますか。
入口を探したい。どこから入れる?
死骸の横腹に、皮が大きく裂けた場所があります。ごろつきたちが薪を抱えて出入りしている。
中に入る前に、道具を揃えたいです。松明とか、縄とか。売ってる人はいますか。
裂け目の近くに、屍肉を並べた露店がひとつ。片目の女が座っています。
みんなで寄ってみましょう。
三人が近づくと、向こうから声がかかる。
中へ入るのかい。ここのものはまず私に見せろ。司祭どもは肉の値段を知らん。
縄と松明がほしい。
縄が10mで5s、松明が1本1sで売っています。
鉤縄はあるので、松明を何本か買います。
(松明を渡しながら、声を落として)中には琥珀色の粒が転がってる。1粒10sで買い取ってやる。……それと、白いものには近づくな。人を溶かしちまう。
白いもの……。
マルガはカスパルを上から下まで眺めて、ひどく嫌そうな顔をすると、琥珀色の粒を一つ、カスパルの掌に押しつけます。
これを噛んどけ。死人からは何も買い取れないからね……いいか、同じものを集めてくるんだ。ツケにしといてやる。
……私はそんなに、死にそうに見えますか。
見える。
(笑)HP1だからな。……これ、何なんだ。
マルガさんは「噛めば分かる」って言いそうですね。隣に錬金術師っぽい人、いましたよね。聞いてみます。
露店の隣で、黒い外套に小瓶を腰いっぱいに提げた男が、死骸を眺めています。
(カスパルの掌を覗いて)入るのか? ならあの中にある、キラキラした粒のことを教えてやろう。そいつがそれだ。食えば体がちぃと頑丈になるよ。ただ屍の外へ出れば抜けるし、そう何度も効きはせんがね。
ルールで言うと、噛み砕けば最大HPが1上がって、HPがd2戻ります。体の中にいる間だけで、一人2粒まで。
メモしました。「琥珀:頑丈になる、外に出たら抜ける、2粒まで」。
(犬の首を掴んで、裂け目の方へ引く)行くよ。……おい。
犬は四本の脚を突っ張って、一歩も動きません。裂け目から吹いてくる臭いに、鼻に皺を寄せて唸っている。
裁定動物の連れを死骸の中に入れるかは本文にない。このGMは、アイテム欄の「体液」(腐臭に獣が怯えて近寄らない)を踏まえて、犬は外に残すことにした。
……ここで待ってな。
ルームに地図を置きました。死骸の中を描いた、名前だけの地図です。それと夜明けカウンター。中で場所を移るたびに駒を一つ進めます。休んでも一つ進みます。二つ目の髑髏が、火葬の朝です。
「死にゆく脳」「鼓動の大聖堂」……。眼は、一番奥ですね。
創傷
裂け目をくぐると、足元がすぐに途切れています。縁に立つと、下から生温かい風。見下ろせば、茶色い崖が暗がりの中へ落ちている。どうしますか。
どれくらい深いですか。
松明に火をつけて、下に落としてみます。
松明はくるくる回りながら落ちていって、三階建ての家くらい下で、何か柔らかいものに当たって止まりました。火は消えずに、底でちろちろ燃えている。
崖の表面は? 手をかけられそう?
触ると、乾いてざらざらしています。固まった血が何層にも重なって、瘡蓋みたいになっている。爪を立てると、ぽろぽろ剥がれる。
瘡蓋を降りるのか。……私は、これでも隠者だ。岩壁には慣れていない。
鉤縄を縁に引っかけます。
鉤が、裂けた皮の縁にしっかり噛みました。縄は一本です。どう降りますか。
一人ずつだな。縄一本に三人ぶら下がったら、瘡蓋ごと剥がれそうだ。
オスカーが最初に降りて、下を照らします。
リーゼが二番目で。
カスパルは最後だ。HP1が上から落ちてきたら、下の二人が迷惑する。
縄があるので、判定はいりません。オスカーから順に降りていきます。
降りはじめて半分ほどで、下から羽音が湧き上がってきます。ハエの雲です。顔にも手にも、びっしりとまとわりつく。……みなさん、火はどうしてますか。
オスカーは、松明を腰に差して降りてます。
リーゼは口に咥えます。
……カスパルは、持ってない。
降りる前に、一本渡してあります。さっき何本か買ったので。
火を近づけると、ハエの雲は嫌がって散っていきます。火を持っていれば、落ちずに済みます。
GM:腐敗の徴候 1d6 > 6(死体の痙攣)
最後にカスパルが縄に掴まった時、崖全体が、一度だけ大きく震えました。縄がぎしりと鳴る。……揺れは、それきり止まります。
(縄にしがみついて)……今、動いたな。死体が。
死んでるんですよね、これ。
底に着きました。足の下はぬるぬるして、甘い腐臭がいっそう濃い。さっき落とした松明の明かりの端に、何かが横たわっています。人の形です。
(シミターの柄に手をかける)……生きてる?
近づいても、動きません。
オスカーは薬師なので、死体を診ます。どこか怪我はありますか。
片方の脚に、ひどい裂け傷。膝から下が、黒いドロドロしたものに浸かったみたいに汚れています。傷口は黒く腫れて膿んでいる。額と首筋には、熱に浮かされた汗がこびりついたまま乾いている。
斬られて死んだんじゃない。傷が腐って、熱で死んだんだ。
黒いドロドロ、というのは……。
靴もズボンも、膝のあたりまで黒く汚れています。どこかで、黒いものの中を歩いたように見える。
メモ。「傷のまま黒いものに入ると、腐るかも」。
持ち物を見る。
縄、ナイフ、何か入った皮の水筒、銀貨が少し。
テツ:銀貨 2d6 > 4
水筒の中身が気になります。オスカーが栓を開けて、匂いを嗅ぎます。
鼻の奥を刺す、甘ったるい腐臭。周りの肉から滲み出しているのと同じ、この死骸の何かの体液です。
(顔をしかめて栓を戻す)……こいつ、こんなもの何に使うつもりだったんだ?
売るつもりだったか、飲むつもりだったか。どちらにせよ、正気ではないな。
一応、持っていきます。薬師なので。
手とか、周りに何かありませんか。書き残したものとか。
いい質問です。右手の爪が、何本か割れています。そばの壁を照らすと、爪で引っかいた字が残っている。
「白いものが来る。松明は効かない」。
白いもの。マルガさんが言ってたやつだ。
火が効かないのか、それとも燃えても止まらないのか。どっちだろうな。
断崖の底から先は、赤黒い管がぽっかり口を開けています。奥から、湿った音がかすかに聞こえる。……どうしますか。
ここにいても仕方ない。管の入口まで行こう。
管の入口に着いたところで、駒が一つ目の髑髏に届きました。夜明けです。終末暦を振ります(p.16-17)。
GM:終末暦 1d6 > 1 〈禍い〉 1d6 > 4、1d6 > 1(4:1)
禍いです。これから五日五晩、母親たちの肉が悪魔の衣になる、と表にあります。……遠い村の話が、風に乗って聞こえてきました。
世界、終わりかけてるんですね……。
MÖRK BORGはいつもこうだ。
ナギ:パワー +1d4 > 7回 テツ:薬 1d8 > 2、2(エズミエルの蒸気 1回分)
それと、断崖の縄を伝って、露店のマルガが降りてきました。管の入口に焚き火を起こして、布を広げる。火の明かりが、断崖の底と管の入口をぼんやり照らしています。「商売と自殺は別だ」だそうです。ここまで戻れば、売り買いができます。
血管
管の入口から中を覗くと、馬車が通れるくらい太い。壁は柔らかく、踏めば少し沈みそうです。焚き火の明かりが届くのは入口のあたりまでで、その先は暗い。……その暗がりの奥から、ジュクジュクという音と、男の悲鳴。
……誰かいる。
助けに行きますか?
慎重にな。静かに進む。
しばらく進むと、管が白いもので塞がれています。蜘蛛の巣みたいな、太い糸が何重にも張られている。足元は窪んでいて、黒い血が腰の高さまで溜まっています。
黒い血……。先客の人の脚、これですよね。
糸を松明で焼いてみたいです。端っこだけ。
糸の端に火を近づけると、ジュッと縮れて、嫌な匂いの煙が上がりました。少しは燃えます。ただ、音が思ったより大きい。
奥の音は変わりましたか?
今のところ、変わりません。
全部焼けば気付かれそうだ。糸の下、血の中をくぐれないか?
くぐれます。腰まで黒い血に浸かることになりますね。
今、怪我してる人はいませんよね。……だったら、たぶん大丈夫です。
三人とも、黒い血の中を屈んで進んで、糸の向こうへ。判定はありません。そして、音の正体が見えました。読み上げます。
白い塊が、男をねぶり溶かしている。男は奮闘したのか、白い塊の膜には、ナイフが一本突き刺さったままだ。こいつを倒すか、どこかへいなくなるまでやり過ごさなければ先へ進めない。お前たちとこいつの間、柱のような血栓の影に細い副管が口を開けているのが見える。ここに隠れられるかもしれない。先に気付かれていなければだが。
白いもの……!
男の人は、まだ生きてますか。
もう声は上げていません。腰から下が、白い塊の中に消えている。
隠れるか、殴るか。……カスパルは今日の分の巻物を呼び出しておきたい。「見えざる学院」で。
ナギ:学院 1d2 > 2枚 ナギ:不浄 5(毛細血管の悪魔) ナギ:聖 7(偽りの暁光/夜陰の戦車)
一枚目は「毛細血管の悪魔」。相手一体をd6ラウンド窒息させて、毎ラウンドd4。二枚目は「偽りの暁光/夜陰の戦車」。光か、真っ暗闇を作ります。
暗闇にして、隠れればいいんじゃないですか?
GM、あの白いのに目はある?
ありません。目も口もない、ただの白い塊です。
……暗くしても、関係ないですね。
膜にナイフが刺さってるってことは、男の人がやりあって、弱ってるんですよね。爆弾、使いませんか。
気付かれていない今なら、先に動ける。カスパルが窒息させる。オスカーが爆弾。リーゼが斬る。三つ重ねよう。
……わかりました。一回で決めましょう。
(巻物を広げる)血の管よ、閉じよ。
ナギ:毛細血管の悪魔 1d20+3 > 22(成功) 持続 1d6 > 5ラウンド
白い塊の膜の内側で、何かが詰まったように震えはじめる。男を溶かしていた動きが、止まった。
(瓶の口に火を移して、放る)薬師の最新の調合だ!
テツ:爆弾 1d20 > 12(DR12 成功) 1d10 > 10、膜1(9点)
10。瓶が白い膜の上で弾けて、塊の半分が吹き飛びました。まだ、震えながら残っている。
ソラ:シミター 1d20 > 20(DR10 クリティカル) 1d6 > 5、2倍で10点
(曲刀を、ナイフの刺さった傷口へ振り下ろす)
刃が、男のナイフが残した傷をなぞって、膜を真っ二つに割る。白い塊は崩れて、泥になりました。
…………一発。
気持ちいいな!
GM:琥珀 1d4 > 1
泥の中に、琥珀色の粒が一つ。男はもう助かりません。荷物の残骸にも、琥珀がもう一粒。上半身には、革の胴着が残っています。
胴着はカスパルがもらう。一撃で死ぬのはカスパルだ。それと、この琥珀、噛んでおく。マルガのと合わせて2粒。
ナギ:琥珀×2(最大HP3、HP3)
(噛み砕いて、腹を押さえる)……はらわたが、焼ける。だが、確かに、何かが満ちる。
先へ進む道は二つあります。街道の太い流れはそのまま奥へ。もう一つ、壁に裂け目があって、覗くと、上へまっすぐ伸びる太い管がある。内側に、濡れた革の棚みたいなヒダが並んでいます。
地図の点線って、この上に登る管ですか?
そうです。ヒダを足場に登れば、上の方に出られそうに見えます。登るなら【敏捷】の判定です。
落ちたら、下は黒い血ですよね。
流れに沿おう。脳ってのも見てみたい。
頭蓋の要塞
街道の流れが尽きた先は、闇に包まれた広い空間だ。
その闇の中央で、ときおり青白い火花が走る。火花が走るたびに、灰色の丘が二つ、身を寄せ合うように浮かび上がる。表面には深い皺が幾重にも刻まれ、火花はその溝を、思い出したように走っては消える。脈打たない光。
二つの丘のあいだでは、複雑な形をして膨らんだ結び目が一つ、腫れ上がった果実のように明滅している。今にも弾けそうだ。その光の向こう、灰色の丘のさらに奥へ、白い束が一本だけ伸びている。
ここは、神が考え、命じ、夢を見ていた場所だ。残っているのは壊れかけた神経の残響だけ。
それが、お前たちの耳の奥で囁きはじめた。
カスパルが、松明を高くかざして周りを見る。
頭上も周りも、これまでの柔らかい肉とは違って、硬く白い。……骨です。ここは、途方もなく大きな頭蓋の内側です。
……脳、ですね。
GM:腐敗の徴候 1d6 > 5(構造崩壊)
遠くで何かが千切れる音。天井から、濡れた縄みたいな神経がぼとぼと垂れてくる。……そして、耳の奥の囁きが、だんだん言葉になっていきます。
……こわれている……ここも……そこも……なおせ……はらが……すいた……くえ……
全員【存在】DR12です。
ナギ:1d20+3 > 17(成功) ソラ:1d20 > 15(成功) テツ:1d20 > 5(失敗) GM:1d2 > 2
オスカーの頭の中で、声が一つだけ大きくなる。
くえ。
オスカーは、いちばん近くにいるリーゼに、剣の柄で殴りかかります。
えっ。
テツ:柄で 1d20 > 20(クリティカル) 1d2 > 1、2倍で2点、中装は軽装扱い 1d2 > 1(1点)
(こめかみを押さえて)……なんで今日一番いい出目を、私に使うの。
す、すまない。腹が……減ったような気がして……。
丘のあいだで光ってる結び目。カスパルは、あれを調べたい。
近づくと、ぶよぶよした果実みたいな結び目の中を、青白い光が走り回っています。触れれば、何か分かるかもしれない。ただ、触れた指が焼けそうな気配もある。
【存在】+3がある。隠者の好奇心だ。触る。
ナギ:1d20+3 > 5(DR12 失敗) GM:1d4 > 3
HP3に3は、ちょうど0だ。オーメンで減らす。
ナギ:軽減 1d6 > 1(2点)
指先から、焼けた鉄を押し当てられたような痛み。カスパルは弾き飛ばされて、HP1。
(煙の出る指を見つめて)……何も、分からなかった。
薬箱を使う。自分とリーゼに一回ずつ。
ナギ:薬箱 1d6 > 2(カスパル HP3) ナギ:薬箱 1d6 > 6(リーゼ HP3)
休むと時間が進むんでしたよね。薬箱、助かります。
出口は、丘の奥へ伸びる白い束だけです。束を辿るにつれ、前方から雷鳴のような音が響いて、そのたびに足元が突き上げられます。
雷? 死体の中で?
足元に気を付けて進みます。
心臓
GM:終末暦 1d6 > 4 ナギ:パワー 4回、学院の巻物 2枚(不浄 9「精神閉眼」、不浄 4「ルーシィ・ファイアの浮遊」) テツ:薬(赤の毒 4回分)
二度目の夜明けです。市壁の外で、司祭団が火を放ちました。裂け目の門と、断崖の露店は、もう火の中です。ここから先は、場所を移るたびに、休んでも、背後から火が一区画ずつ迫ってきます。
マルガさん、逃げられたかな……。
GM:狂信者 1d6+3 > 5 GM:弁のカウント 1d3−1 > 1
赤黒い断崖に囲まれた大空洞。石灰化した巨大な心臓の弁が、閉じた門のようにそびえている。
弁の前には崩れかけた泥の縁が細く続き、その下に黒いタールの湖が広がる。お前たちが這い出したのは、その縁の端だ。縁の近くは腰ほどの浅さだが、少し先で急に深くなるようだ。湖面のあちこちから、黒く固まった腕が突き出している。
弁の前では、男女が代わるがわる電撃棒を振り下ろしている。その奥で、壺を抱えた司祭が両腕を振り上げた。まるで矢のように、壺から放たれた鋭く青い雷が弁を打つ。
次の瞬間、死体全体が大きく跳ねた。縁の泥が崩れ、湖へ滑り落ちていく。
ここで止めます。全員【敏捷】で、DR8。リーゼは脱走兵なのでDR10。
ナギ:1d20+1 > 19(成功) ソラ:1d20 > 16(成功) テツ:1d20 > 20(成功)
三人とも、崩れる泥の上で踏みとどまりました。
信者の一人が転倒して頭からタールに突っ込み、そのままパニックを起こしたのか逃げ出そうとした。すぐに両脇から腕が伸び、その体を湖のより色の濃い深みへと放り投げる。男はしばらく黒い水面を掻いて、やがて沈んだ。突き出ていた腕が、また一本増えた。
「背を向ける者は菌と同じだ。神の血に還せ!」こいつらは正気を失っている。
仲間を沈めた……。
電撃棒を持った二人が、こちらに気付いて縁を駆けてきます。残りは、こちらに構わず弁を殴り続けている。信者たちは今、処刑に手番を使ったので、最初はみなさんが先に動けます。どうしますか。
さっき呼び出した「精神閉眼」がある。駆けてくる二人を眠らせる。
リーゼは、縁の上で迎え撃ちます。
オスカーも縁で。
ナギ:精神閉眼 1d20+3 > 10(DR12 失敗) GM:反動 1d2 > 1
また失敗。1時間はパワーなしだ。
ソラ:シミター 1d20 > 2(外れ)
ユルヴァが弁を打ちます。二撃目。また死体が跳ねる。縁の上にいる人は、【敏捷】DR10。リーゼはDR12。
ナギ:1d20+1 > 3(失敗) 転倒 1d2 > 1 ソラ:1d20 > 13(成功) テツ:1d20 > 16(成功)
カスパルの足元の泥が崩れて、縁から転げ落ちます。腰まで、タールの浅瀬に沈んだ。HP1。……信者二人が、縁の上のリーゼとオスカーに電撃棒を振り下ろします。
テツ:防御 1d20 > 9(失敗) 電撃棒 3点 ソラ:防御 1d20 > 5(DR10 失敗) 電撃棒 4−中装2=2点
HP3に2点で、1です。オーメンは、まだ取っておきます。
オスカーもHP1です。
三人ともHP1か、それに近い。……GM、あいつら、仲間を深い方に投げ込んでたよな。こっちも、あいつらを投げ込めないか。
縁の上からなら、近くの信者を深みへ突き落とせます。【筋力】DR12です。
殴るより早い!
テツ:突き落とし 1d20 > 16(成功) ソラ:突き落とし 1d20 > 20(成功)
(電撃棒ごと信者に体当たりして、縁から押し出す)お前こそ、神の血に還れ!
(曲刀の背で膝を払い、倒れた信者を蹴り出す)……さよなら。
二人とも、暗い方へ転がって、沈みました。こちらに来ていた信者は、もういません。
カスパルは浅瀬から、自分に薬箱を使う。
ナギ:薬箱 1d6 > 2(HP3)
ユルヴァ、三撃目。縁の上の二人は判定です。
ソラ:1d20 > 5(DR12 失敗) 転倒 1d2 > 2 テツ:1d20 > 5(DR10 失敗) 転倒 1d2 > 1
オーメンで減らします。
オスカーは、最後のオーメンです。
ソラ:軽減 1d6 > 5(0点) テツ:軽減 1d6 > 3(0点)
二人とも、崩れた縁と一緒に浅瀬へ落ちました。……ところで、浅瀬にいたカスパルは、今の揺れで判定をしていません。
ん?
粘つくタールが脚を固めていて、揺れても倒れないんです。その代わり、浅瀬にいる間は身動きが取れず、殴られたら避けにくい。
最初から浅瀬にいればよかったんですね……。
知らなかったんだから仕方ない。今はもう、三人とも浅瀬だ。
ユルヴァが壺を、オスカーに向けます。この雷は、避けられません。
GM:壺 1d4 > 1(防具なし)
HP1に1点……オーメンは、もうないです。
カスパルの最後のオーメンで、オスカーのダメージを減らす。
ナギ:軽減 1d6 > 5(0点)
薬師に死なれては、私が困る。
第4ラウンド、四撃目。第5ラウンド、五撃目。石灰の殻が割れて、弁が開きます。
GM:士気 2d6 > 6(崩れない、熱狂)
弁を叩いていた信者たちは、開いた穴に額を擦りつけて歌っています。追ってはこない。
背後から、焦げた肉の匂いと炎の轟音が近づいてくる。熱気と煙の向こうから、ユルヴァの声が聞こえる。
「見ておられる……感じる……! 神の眼が、我らを見ておられる! この身の罪も、病も、すべてを見ておられる……!」
その声は歓喜とも悲鳴ともつかないまま、迫る炎の唸りにかき消されていく。
「神の眼が見ている」。……「目がお前を待っている」。
リーゼ、指名されてるぞ。
やめてください……。
弁の向こうは、赤黒い管が一本。……振り返ると、心臓の大空洞まで炎が押し寄せています。ここから後ろは、もう全部火の中です。地図の残りを消します。
奥から冷たい透明のゲルが流れてきて、背後の熱気を少しだけ和らげています。どうしますか。
ここで休めますか。
一度だけなら。ただ、休めば火が一区画迫ります。
休まない。薬箱でオスカーとリーゼを手当てする。
白い塊から出た琥珀、オスカーが噛んでいいですか。
ナギ:薬箱 1d6 > 2(オスカー HP3) ナギ:薬箱 1d6 > 4(リーゼ HP3、上限) テツ:琥珀 1d2 > 2(最大HP5、HP5)
出口
管を抜けます。……読み上げます。
透明なゼリーが腰から胸の高さまで満ちた、静まり返った大空洞。足は底に着くため溺れはしないが、粘りつくゲルに足を取られてまともには走れない。前方の巨大な半透明の膜(角膜)越しに外の光が差し込み、湖全体がぼんやりと白い。中心の窪みに、大盾ほどの大きさのものが液体に半ば埋もれ、その光をギラギラと反射している。水晶体、ルーミスの目だ。
膜の向こうには、外の景色が透けて見えている。この湖は、あの膜一枚で辛うじて保たれているダムなのだ。水晶体から伸びる太い筋が、その膜の縁まで張り詰めている。
……目。
あれを持って帰れば、150s。
近づく前に、水晶体の周りをよく見たいです。
水晶体は、太い神経の束でゼリーの底に縫い止められています。束のすぐ脇に、大腿骨くらいの大きさのひび割れ。……じっと見ていると、その中で何かが動いた。
触れば何か出てくる、ってことだな。
あの筋、膜の縁まで張ってますよね。切ったら、膜が破れて外に出られる……?
そう見えますね。
神経は、どうやって外すんですか。
刃物で切るなら、一ラウンドかけて、ラウンドの終わりに切れます。力ずくで引きちぎるなら【筋力】DR12で、一瞬。
リーゼが引きちぎってみます。駄目なら、オスカーさんが剣で切ってください。
GM:1d6 > 1
……リーゼが手を伸ばした瞬間、足元のゼリーが大きく盛り上がります。湖の底から、白い塊がもう一体、ゆっくりと立ち上がる。
もう一匹いた……!
GM:イニシアチブ 1d6 > 2(敵が先)
白い塊の偽足が、オスカーへ。
テツ:防御 1d20 > 5(失敗) GM:偽足 1d6 > 2(防具なし)
戦ってる余裕はない。神経を切って、湖ごと外に出るぞ。
ソラ:引きちぎる 1d20 > 3(DR12 失敗)
神経は千切れず、前の膜に亀裂が走ります。そして、ひび割れから、錆びた鉤を生やした血の塊が四つ、這い出してくる。
ソラ:防御 1d20 > 9(DR10 失敗) 鉤 4−中装3=1点、粘着 テツ:防御 16(回避)、3(失敗) 鉤 2点、粘着 ナギ:防御 1d20+1 > 21(回避)
(鉤を腕にぶら下げたまま、剣を神経に当てる)切るぞ……切るぞ……!
ラウンドの終わり。神経が断ち切れて、角膜が破裂します。ゼリーが、大津波になって外へ噴き出す。……カスパル以外の二人は、鉤に引っかかったままです。【敏捷】DR14、リーゼは脱走兵なのでDR16。
ソラ:1d20 > 15(失敗) テツ:1d20 > 5(失敗)
カスパルは流れに乗って、外へ運ばれていきます。すぐそばを、鉤に縫いとめられた二人が過ぎていく。……カスパル、どうしますか。
手を伸ばす。……掴めるのは、一人だけか?
一人だけです。
……。
オスカーさんを。HP1だし、眼を持ってるのはオスカーさんです。
……わかった。オスカーを掴む。
(オスカーの襟首を掴んで、流れに身を任せる)離すなよ、その眼を!
カスパルとオスカーは、水晶体ごと外へ吐き出されました。……湖の水が抜けていく大空洞に、リーゼが一人、鉤に縫いとめられて残っています。
裁定粘着の判定に失敗し、引き上げる仲間の手が届かなかった場合の扱いは本文にない。このGMは、そのまま戦闘を続け、次の手番から自分で振りほどく判定を毎ラウンド振らせることにした。
白い塊の番です。
ソラ:防御 1d20 > 2(DR10 失敗)
最後のオーメンで、振り直します。
ソラ:振り直し 1d20 > 7(失敗) GM:偽足 1d6 > 6、中装 1d4 > 4(2点) GM:徘徊者の鉤 ソラ:防御 1d20 > 3(失敗) 鉤 2−中装4=0点
出目6。偽足がリーゼを抱き込んで、白い塊の中へ引きずり込みます。HP0。
ソラ:瀕死 1d4 > 1(気絶)
リーゼは、白い塊の中で気を失いました。……次のラウンド、塊はゆっくりとリーゼを消化します。
GM:消化 1d4 > 2
リーゼは、死亡です。
……目が、待ってたのって、こういうことですか。
……隠者の予言は、だいたい当たる。
背後からは、肉の山を包み込む油の爆発音と、猛火の咆哮が轟いている。視界を満たす灰色の空。泥と混ざったゲルから立ち上がると、冷え切った外気がお前たちの身体を包んだ。
外の空気を吸った瞬間、はらわたに残っていた琥珀の熱が抜けていきます。カスパルは最大HP1、オスカーは4に戻る。
オスカーが、水晶体を覗いてみます。リーゼさんが「待たれてた」目なので。
水晶体を覗くと、自分の手の中が見える。皮膚の下を赤い流れが走っている。
その中で、白いものが壁を叩き、黄色いものが泡立っている。それらには見覚えがある。
お前たちが歩いた赤黒い街道。立ちはだかった白い塊。あらゆるところで見かけた琥珀の粒。
同じものが、お前の体の中にもある。今、この瞬間も動いている。
目を離しても、それは終わらないのだろう。お前はここが何だったのかを知ってしまった。
……白いのは、俺の中にもいる。リーゼを呑んだのと同じものが。
……体の中の、白血球。
そしてこの眼は、遺物です。1日1回、【存在】DR12で、見えている生きたものを覗ける。弱点が見えるか、体について一つ質問できる。失敗すればHPをd2失って1時間目を開けられず、ファンブルなら何かが二度と戻らない。……泥地の向こうから、ヘルヴィが近づいてきます。
眼は。
……渡そう。150sで、リーゼの墓を建てる。
はい。
(水晶体を受け取り、覗き込んで)……確かに。150s。一人、足りないようだな。
目が、待っていたそうです。
(煤だらけの顔で、崖の上から降りてきて)生きて出たかい。……ツケは流すよ。一人分、高くついたね。
灰の待合の杭には、リーゼの犬が繋がれたまま、裂け目の方をじっと見ています。……シナリオはここまでです。お疲れさまでした。
ガルゲンベックの空には、まだルーミスを焼く煙が昇っている。カスパルは150sのうち100sで、市壁の外に小さな墓を買った。中に納めるものは何もなかった。残りで、オスカーは犬に肉を買ってやった。
| PC | HP | 結果 |
|---|---|---|
| カスパル(ナギ) | 1/1 | 生還。巻物は2回失敗したが、薬箱で仲間を支え、最後のオーメンでオスカーを救い、流されながらオスカーを掴んだ |
| リーゼ(ソラ) | — | 区画5で死亡。白い塊を一撃で断ち、心臓で信者を沈め、眼の前で湖底の白い塊に呑まれた |
| オスカー(テツ) | 1/4 | 生還。爆弾で白い塊を吹き飛ばし、視神経を切り、水晶体を持ち帰った |
結果水晶体をヘルヴィへ(150s)。死者1。禍い1回(4:1)。
お疲れさまでした。
最初に「目がお前を待っている」って言われた時から、ずっと怖かったんです。……本当に、待たれてました。
崖の下の死体の走り書き、「白いもの」って、あれのことだったんですね。二回出てきた。
心臓の浅瀬、最初から入ってれば揺れで落ちなかったのは悔しい。でも、仲間を深みに投げる信者を見て、投げ返すのを思いついたのは気持ちよかった。
犬、元気だといいな。
オスカーが肉を買ってくれましたよ。
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リプレイ おわり